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2016.09.02 - 09.05

ドイツバンク選手権

目処が立ち始めたパッティング
15位タイで3年連続最終戦進出を確定

緊張感からの優越感が、
半端じゃなかったです。

 前週の「ザ・バークレイズ」では、モンスター級のコース、ベスページステートパークブラックコースに初めて挑んだ松山英樹だが、今週火曜日の8月30日には、また別のモンスターと対面していた。高くそびえ立つレフトフェンス、「グリーンモンスター」で有名なフェンウェイパーク。メジャーリーグ、ボストン・レッドソックスの本拠地だ。今回の大会、「ドイツバンク選手権」がTPCボストンで行われるということで、火曜日の練習ラウンド後に同球場を訪れた松山は、上原浩治投手とのキャッチボールを楽しんだ。

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「凄く気持ち良かったです。緊張感からの優越感が半端じゃなかったです。」

 今年2月、「キャデラック選手権」の前に、マイアミ・マーリンズのイチロー選手と初体面したときも、「緊張した」というコメントをしていたが、トーナメントとは違う緊張感は、松山にとって何よりの気分転換となった事だろう。

「ここ3カ月くらいキャッチボールをやっていなかったから、調子は今一つでした」と、ゴルフ同様にキャッチボールにまでも自分に手厳しい松山だったが、そのゴルフの調子については、「ショットもパットも、先週予選落ちしてその後に練習した時に、ちょっと掴むものがありました」と、少し光明を見出しつつあるようだ。

「レイバーデー」の9月5日が最終日ということで、9月2日の金曜日に初日を迎えた今大会。"掴んだ"ものが効果を発揮したのかどうかは分からないが、松山はまずまずのスタートを切った。1番、2番でチャンスを逃したが、4番で5.5mを沈め、7番でも63ヤードの3打目をピン手前1mにつけて、前半で2つのバーディーを奪う。後半も12番で、4mのわずかに右に切れるラインを読み切り、3つ目のバーディーを数えた。16番では、グリーン右サイドの16mから3パット。しかし、ボギーはこの一つに抑えて、この日2アンダーで、トップとは4打差の38位タイ。

「前半は良くて、後半は悪かったので"普通"です。後半にズレたというか、良くない感じがあったので微妙です」との事だが、パッティングは確実に良化しているようだ。

「2番と16番くらいですかね、悪かったのは。16番はあのパーパット(1.2m)を入れないとダメです。明日は入ってくれると思って打ちたいです」

 しかし、その2日目の前半は、ショットに加えてパッティングの感触も今一つだった。インスタートのこの日、10番、11番で4.5mにつけたが決まらず、12番では5mのバーディーパットを1mオーバーし、返しも蹴られて3パット。続く13番でも3mのパーパットを決められず、連続ボギーの苦しい序盤となった。15番では4m強の左に切れるラインが決まったと思って一歩踏み出したが、直後にボールはカップに蹴られた。

 しかし、17番から状況は好転した。何か特に周囲に分かるような仕草や表情は無かったが、1.5mのパーパットを決めた時に見えたものがあったと言う。

「17番のパーパットを打ってから良くなるかなと思ったら、最後まで良かったです」

 18番では、5mの上りのバーディーパットをしっかり打ち切った。この日の初バーディーで、前半は1オーバー。

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後半に入り、2番でも96ヤードの3打目を3.5mに寄せ、真ん中から沈めて、この日のスコアをイーブンに戻す。短い4番では、1打目がグリーン手前バンカーの縁に止まり、グリーンに乗るまでさらに2打を要したが、2.5mの下りのパーパットをねじ込んだ。7番では、3打目を1mにつけてバーディー。3バーディー、2ボギーで通算3アンダー。首位から8打差、順位は46位タイに下がったが、2戦連続の予選カットは免れた。この試合の一つの目標は、「最終戦行きを早く決めたい」。今大会で47位以内に入れば、「ツアー選手権」進出が決まる計算だから、この決勝ラウンド進出は大きい。

「予選通過が大事だったので、そこは達成する事ができて良かったなと思いますね」

 ただし、それは最低限の仕事。思うように上がらない調子に、松山は「うーん」と唸る。

「ため息しか出ないですね。ショットは飛ばないし、曲がるし、フェアウェイには行っているんですけど、逆球ばかりで納得のいくようなショットはほとんど無かった。アイアンの距離感もどう合わせたらいいのか分からないくらい。あと2日出来るので頑張ります。順位はあまり考えずに、自分の状態を上げることに専念したいです」

連続するピンチをしのぎ続けて
4日連続アンダーパーフィニッシュ

 ハリケーンの影響もあってか、風が強くなった3日目。それでも松山は、3日間で一番のプレーを見せた。2番で、106ヤードの3打目を1.5mにつけて初バーディーとすると、1オン可能な4番では、ドライバーでスライスを打って、グリーン右サイドにオン。17mの長いイーグルトライを1.5mに寄せてバーディーを奪った。5番でも114ヤードの2打目が2m強について、連続バーディー。序盤5ホールに3つのバーディーを並べてみせた。前半最後の9番では2m強のパーパットが決まらず、初ボギーを叩いたが、折り返しての9ホールでも、スコアをしっかり伸ばした。12番では追い風の中、139ヤードの2打目がグリーンに落ちてから転がって、ピン右2m強。4つ目のバーディーを奪う。16番ではティーショットをグリーン右手前に外して2つ目のボギーとなったが、続く上がり2ホールでは見事な締めを見せた。17番では左ピンハイ3m、18番では下りの2m強を沈め、6バーディー、2ボギーの4アンダー。トータル7アンダーで、トップとの差は前日と同じ8打ながら、順位は20位タイまで浮上だ。

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 やはり、好スコアにはパッティングが決め手となる。この日も、松山のパッティングの感触は、前日のものをキープしていた。

「微妙なパットが入ってくれました。思い通りにストロークが出来て、自分が思ったスピードで打てています。何カ所かはミスがありましたけど、それが減っているので良かったです」

 こうなれば、ショットにも欲が出てくる。

「ショットがもうちょっとチャンスについてくれれば、もっとパットに集中出来るのかなと思いますね。少しでも良い順位で終われるように頑張りたいなと思います」

 しかし、劇的に調子が良くなる事がなかなかない上に、良かったものがすぐに壊れてしまう事まであるのが、ゴルフの難しさ。最終日も松山のショットは、「良いかなと思ったところで距離が出ていなかったり、距離感が全然合わなかったりしました。何が原因なのか、まったく分からないです」という状態だった。しかも、兆しの見えたパッティングまで、1番で2mのバーディーパットを決められず、「思わぬミスが出て、ビックリして『今日はダメかな』と思いました」。それを考えれば、結果的には良くまとめた1日だったと言えるだろう。

 悔しいパーに続いて、2番では3アイアンで2オンを狙ったが、グリーン手前のネイティブエリアにつかまり、そこから2打でやっとグリーンオンとなって、ボギーが先行。

しかし、「3番から上手く打てたので、今日も大丈夫と思ってやっていました」と言うように、3番の2mのパーパットをねじ込むことで、ずるずると行きそうな嫌な空気を断った。4番では、1オン狙いのドライバーショットをグリーン手前まで運んでバーディー。8番では、右にわずかに切れる5.5mの上りのパーパットを沈めた。

 ハリケーンの影響で火曜日に順延となることを防ぐため、スタート時間が早まったこの日。松山の前半は、風もまだそれほど強くなかったが、後半では木々が大きく揺さぶられるようになっていた。それでも松山は、その後半でスコアを伸ばした。10番では、161ヤードの2打目を、左奥のピンに果敢に打って行き、2m強につけて2つ目のバーディー。13番では、104ヤードから左ピンハイ3mで、3つ目のバーディー。

 14番では3パットでボギーを喫したが、その後は見事に粘り切った。15番では3m、17番では2.5mのパーパットを沈めた。最終18番では、2打目をグリーン左奥ラフまで運んだが、左奥のピンには寄せることは難しく、上げたアプローチがグリーン右手前のバンカーまで転がってしまい、さらにバンカーショットもピン手前3m弱を残した。だが、「この状態をキープしたいです」とまで評したパッティングで、この日のスコアがイーブンに戻るのを阻止した。

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終盤、しぶとくパーパットを決め続けて、この日3バーディー、2ボギー。4日連続でアンダーパーを記録し、トータル8アンダーの15位タイフィニッシュ。

「最後は崩れそうになったけれど、踏ん張れたかなと思います」という言葉通りのラウンドを終え、ランキングは17位から16位へ。3年連続の最終戦へのチケットを確定させた。

「ショットが良くなるきっかけを見つけるのと、パットがこのまま上手くいくように練習するだけ。少しでも良い状態に持って行けるように頑張りたいです」

 残るは2戦。フェデックスカップ王者の可能性を少しでも大きくするために、次のBMW選手権では好成績が欲しい。3日後のティーオフに向けて、松山は改善を急ぐ。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 5 3 4 4 4 5 3 4 4 3 4 4 4 4 3 4 5 71
4
E
6
1
3
1
3
E
4
E
4
E
5
E
3
E
4
E
3
-1
3
-1
4
-1
3
-2
5
-1
4
-1
3
-1
4
-1
5
-1
70
-1
4
E
4
-1
3
-1
3
-2
3
-3
4
-3
5
-3
3
-3
5
-2
4
-2
3
-2
3
-3
4
-3
4
-3
4
-3
4
-2
3
-3
4
-4
67
-4
4
1
4
E
3
E
4
E
4
E
4
E
4
-1
3
-1
4
-1
4
E
3
E
5
1
5
2
4
2
4
2
3
2
4
2
4
1
70
-1
4
E
5
E
3
E
3
-1
4
-1
4
-1
4
-2
3
-2
4
-2
4
-2
3
-2
3
-3
4
-3
4
-3
4
-3
4
-2
4
-2
5
-2
69
-2

リーダーズボード

Pos Name
1 ロリー・マキロイ
2 ポール・ケーシー
3 ジミー・ウォーカー
4 アダム・スコット
5T パトリック・リード
5T ファビアン・ゴメス
5T ジェームズ・ハーン
8T ジェイソン・コクラック
8T ダスティン・ジョンソン
8T ビリー・ハーレーIII
8T デビッド・ハーン
8T ルイ・ウーストハイゼン
8T ケビン・チャッペル
8T ライアン・ムーア
15T 松山 英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-15 F -6 71 67 66 65 269
-13 F 2 66 66 66 73 271
-12 F -1 68 64 70 70 272
-11 F -6 67 71 70 65 273
-10 F -2 68 67 70 69 274
-10 F -2 66 71 68 69 274
-10 F -2 65 74 66 69 274
-9 F -5 70 68 71 66 275
-9 F -5 68 66 75 66 275
-9 F -1 67 69 69 70 275
-9 F -1 68 68 69 70 275
-9 F E 71 69 64 71 275
-9 F 2 67 64 71 73 275
-9 F 1 65 70 68 72 275
-8 F -1 69 70 67 70 276

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。

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