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2016.05.12 - 05.15

ザ・プレイヤーズ選手権

世界ナンバー1との最終日最終組
7位タイの悔しさと得られた教訓

新しいアイアンに続いて
マレットタイプのパターも投入

 前週のウェルズファーゴ選手権開幕前に、「色々考えながら見直していこうと思ってやっている」と語っていた松山英樹。それは、技術面だけでなく、ギアについても同様だ。同大会では、新しいアイアンを4日間にわたって使い、初日にはエースパターのスコッティキャメロンではなく、同じくピン型ながらオデッセイのモデルを試した。

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 そして、今回の"第5のメジャー"、ザ・プレーヤーズ選手権では、エースと同じスコッティキャメロン製ながら、大きなマレットのヘッドにセンターシャフトのパターを投入。しかも、グリップには流行の太めのタイプをチョイスしてきた。あくまで、自分のパッティングの感覚をリセットし、さらに研ぎ澄ませていくための変更なのだろう。とはいえ、それが結果的には初日のプレーに大いに力を発揮した。

 松山は1番で早速、2打目を左ピンハイ1mに寄せてバーディー発進とすると、4番でも111ヤードをピン奥に落とし、バックスピンと傾斜でピン1mに戻してバーディー。さらに5番でも左ピンハイ1mから連続バーディーを奪い、5ホールでスコアを3つ縮めてみせた。

 8番ではティーショットを大きく左に曲げて、続くアプローチでもグリーンを捉えられずダブルボギーとしたが、9番ではグリーン奥のバンカーからトップしてアゴに当たるというミスをしながらも、4mについたパットを、右に曲がるラインを読み切って4つ目のバーディー。前半を2アンダーで折り返す。

 後半も10番で2mを真ん中から沈めてバーディーを先行。11番ではティーショットが右に曲がり、葉の長い植物の根元に止まったためアンプレアブルとし、再びダブルボギーとなったが、12番では5mの上りを強めにヒットしてカップを捉え、すぐさま1打を取り戻す。

14番ではグリーン左サイドのバンカーから、3打目を直接放り込んで、バーディーは7つ目。左サイドに池が続く最終18番では、ティーショットを338ヤード飛ばし、137ヤードの2打目はピン右手前3.5mにつけて、8つ目のバーディーで初日の18ホールを締め括った。昨年は5アンダーで初日首位タイだったが、今年も4アンダーでトップから5打差の23位タイと、良い滑り出しだ。

 ただ、本人のフィーリングは結果とは少し違っていたようだ。

「良い所もあれば悪い所もあるという感じで、凄く疲れました。アイアンは良い所もあれば、途中から上手く打てなくなったりもしていた。ティーショットの曲がりは何でなんでしょう。よく分からないです」

 パッティングも、パターを変えたことが、そのまま功を奏した訳ではないようだ。

「どういう感じなのかは分からないですけど、結果的に入ったので良かったなと思います。8バーディーを取っても、トップの人は9バーディーですから」

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 2日目、スコアとは裏腹な不安感が松山を停滞させた。風の強い前日の午後のプレーよりも、この日の午前のほうがコンディションは楽なはずだったが、「自分のショットを思うようにコントロール出来なかったので、昨日よりも難しく感じました」という松山は、出だしの10番で126ヤードの2打目が大きくグリーンをオーバーし、いきなりボギー。11番では9mのイーグルトライから2パット、12番では4mを真ん中から沈めて連続バーディーとし、すぐさまこの日のスコアを一つ潜らせたが、その後はスコアが動かなくなってしまった。次にパー以外の数字が来たのは、13ホール後の後半7番。1打目が、「ショックです。良いスイングをしたつもりなんですけど…」というショットで左のクリークにつかまりボギー。続く8番で1打目を右ピンハイ2.5mにつけ、わずかに左に曲がるラインを沈めてバウンスバックしたが、結局、前日より縮められたのは1打のみだった。トータル5アンダー、トップとは10打も離れての36位タイ。

「ちぐはぐな感じでした。もったいないボギーもありますし、何でバーディーが取れなかったのだろうという感じのパーもありましたし、もどかしい1日でした」

「緊張しても崩れないものを
作るのが一番大事」

 しかし、内容の不安定さが、この2日目のように結果に直結してしまう日もあれば、初日のように全く表れず、逆に好スコアが出る日もあるから、ゴルフは不思議だ。松山の3日目もそうだった。風が吹き、さらに、「グリーンのコンディションがここまで速くなるとは思ってなかったので、ちょっと戸惑いました」という難しい状況の中、トップをひた走るジェイソン・デイもこの日オーバーパーを叩き、アンダーパーを記録したのは全体でわずか3人のみ。その3人のうちの1人が松山だった。

 1番で1.5mを沈め、バーディーでラウンドをスタートすると、2番で3.5m、3番でも1.5mを決めて、圧巻の3連続バーディー。4番では3パットでボギーを喫したが、5番ですぐに1.5mを入れ返した。

 6番でも再び3パットでボギーを叩いたが、その後も松山の勢いは衰えない。この日、「予選も通ったし、自分の良いフィーリングを求めて」戻したエースパターは、10番5.5m、11番3m、12番2mと、後半に入ってもボールを次々とカップに流し込み、前半に続いて3連続バーディーを奪ってみせた。

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この日5アンダーでトータル10アンダー。松山の名前は、14アンダーでトップのデイのすぐ下、2位タイにまで急浮上した。

「もう一回、回れと言われたら、このスコアは出ないですよ」

 初日は慎重な物言いに終始した松山だったが、この日の結果には素直に笑顔を見せた。

「思いのほか良いプレーが出来ました。本当に難しいコンディションの中、最初の3ホールでバーディーを取れた事で、後のプレーに良い影響を及ぼしました」

 マスターズ以来やってきためジャーに次ぐ大舞台での優勝争い。しかも、最終日最終組で世界ランキング1位のデイと回る。その重圧も、「技術的にも、精神的にも、経験も、全部」をレベルアップさせたい松山にとっては、望むところだろう。

「プレッシャーはかかると思いますし、このコースはプレッシャーがかかってやるのとノープレッシャーでやるのとでは、全然違うと思います。その中でミスは出るものだと思って、しっかりとそのミスの後にどれだけ気持ちを切り替えられるかに集中したいです」

 こんな言葉を3日目に残していた松山にとって、最終日1番のボギーや3番のダブルボギーは、まだまだ想定内だっただろう。少しぐらいスコアを吐き出すのは仕方がない。それ以上にバーディーを奪えばいい。

だが、この日の松山は、その場面でなかなか肝心のパットが決まってくれない。ボギーの後の2番では3mが決まらず、ダブルボギーの後の4番でも4mが外れた。6番でようやく2.5mを沈めて初バーディーを奪ったが、7番ではグリーン左のラフから1.5mにしか寄らず、8番でも1mのパーパットを残し、それでもなんとかスコアを崩さずに耐える展開が続く。

 この日2オーバーで折り返した後半も、流れが来ない。10番ではグリーン右手前のバンカーから3mにしか寄せられなかったが、パーパットをなんとか沈めた。11番ではグリーン右のバンカーから26ヤードの3打目がピンと同じ段に乗ったかに思われたが、傾斜でカップから遠のき、ため息をついた。

12番では、1打目を右の林に打ち込んだが、木の枝などが落ちた足場も不安定なライから98ヤードの2打目を見事、左ピンハイ2.5mにつけるスーパーショット。しかし、このチャンスもボールがカップ右を一筋外れた。

 ようやく次のバーディーが来たのは、13番。グリーンセンターに落ちた1打目は、傾斜で左のピンの1mに寄っていった。しかし、続く14番でグリーン右奥のバンカーから、3打目をグリーンの反対側にオーバーさせて、せっかく稼いだ1打はすぐに消え去る。16番で2オンから3つ目のバーディーを奪ったが、残り2ホールでは、もう首位のデイに追いつくチャンスは残っていなかった。

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「追いかける人間が、あれだけミスをしていたら話にならないです」

 結局この日、優勝したデイも、1打縮めただけで、前半9ホールは2オーバー。追いつく可能性が全くなかった訳ではない。だが最終的に松山は、デイから6打離れてトータル9アンダーの7位タイ。

「全てに対して不安がちょっとずつあったのが、悪い方向に走ってしまいました」

 あとわずかでも本調子に近い松山が戦っていたなら、結果はどうだったのか…。そう思わずにはいられない所だが、それは言っても仕方がない。

「悪い所が全て出たという感じでしたけど、自分の中でショット以外はあまり良い状態じゃない中で今週が始まって、ここまで良い所で回れましたし、最終日の優勝争いの緊張感、プレッシャーを少しは感じながらプレー出来たので良かったなと思います。色々修正しながら、まだ不安が残っている中で、今日は悪い方向に出てしまいましたが、悪い所から少しずつ、自分の中でフィーリングが合ってきているので、それをもっと練習して、緊張しても崩れないようなものを作るのが一番大事かなと思います」

 ここまで自分をすべて把握している松山ならば、次のリベンジの機会は何週間も先と言わず、またすぐにでも自ら作り出してくれるはずだ。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 5 3 4 4 4 4 3 5 4 5 4 3 4 4 5 3 4 72
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E
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5
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E
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4
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3
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3
-4
68
-4

リーダーズボード

Pos Name
1 ジェイソン・デイ
2 ケビン・チャッペル
3T ジャスティン・トーマス
3T マット・クーチャー
3T コルト・ノスト
3T ケン・デューク
7T フランチェスコ・モリナリ
7T 松山英樹
9T グレーム・マクドウェル
9T ダニエル・バーガー
9T アレックス・チェイカ
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-15 F -1 63 66 73 71 273
-11 F -3 71 67 70 69 277
-10 F -7 70 68 75 65 278
-10 F -4 71 67 72 68 278
-10 F -3 72 63 74 69 278
-10 F E 74 67 65 72 278
-9 F E 66 69 72 72 279
-9 F 1 68 71 67 73 279
-8 F -3 72 70 69 69 280
-8 F -3 66 72 73 69 280
-8 F 2 67 67 72 74 280

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。

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