TOUR RESULTTOUR RESULT

2016.05.05 - 05.08

ウェルズファーゴ選手権

初日101位から11位へ大躍進
課題はアプローチの精度

マスターズの悔しさから
すべてのことを見直す

「ウェルズファーゴ選手権」で、約1カ月ぶりに実戦復帰を果たす松山英樹。しかし、その話の前に、まずは前戦マスターズのことを聞いておかねばなるまい。今あらためて、今年のメジャー初戦をどう振り返るのか。
「『頑張ったね』と言って頂けましたが、余計に悔しくなる所もありました。辛い状況にいる人が、優しい言葉をかけられて、余計に辛い気持ちになる感じですかね」

NEXT

∧

∨

 一時帰国した日本で、多くの人に声をかけられた時の心境だ。2年連続トップ10となる7位タイという立派な成績も、やはり本人にとっては、とても満足の行くものではなかった。マスターズ前に自分への大きな期待感を語っていただけに、余計に優勝争いの中での自身のプレー内容は、松山の心に大きな痛みを残した。

「あんなに大事な所で悪くなって……。なんとなく良い状態で『出来るかも』と思える状態で試合に入りました。それなのに、あのボロボロ具合でした」

 だからこそ、このリスタートを迎えるにあたって、「まだまだ上手くいかない感じ」とは言うものの、様々な事を見直してきていると言う。悲願達成の為に、「技術的にも精神的にも、経験も。全部」を、もっとレベルアップさせなければならない。そして、その成果を試す最初の場として、クエイルホロークラブは格好のコースだ。ここは、2017年の全米プロゴルフ選手権の開催地である。。

 しかし、迎えた初日は、「まだまだ上手くいかない」という言葉がそのまま表れたラウンドとなった。インスタートのこの日、最初の10番でグリーン左からのアプローチを1mに寄せてバーディー発進としたが、後が続かない。

12番、14番、16番とチャンスはやってきたが、肝心のパットが決まらないでいると、難しい18番では前上がりの難しいライからの191ヤードの2打目が左サイドのクリークを超えて、ラフに入り、そこから51ヤードのアプローチも寄らずにボギー。

 アウトに入っても、流れを改善出来ない。2番ではティーショットがショートし、29ヤードのアプローチも寄せきれず、ボギー。4番でもグリーン右手前からのアプローチが3mのパーパットを残し、スコアを落とす。7番では、246ヤードの2打目をグリーン左サイドまで運んでバーディーを奪ったが、8番では奥に切られたカップに対して、113ヤードのセカンドがキャリーでグリーンをオーバーし、この日4つ目のボギーを数えた。トータル2オーバーは、トップから9打離れての101位タイ。

「ショットは良い所もあるんですけど、悪い所が多いかなという感じですね。ティーショットもセカンド以降も、どちらも良くないです。なんか微妙な感じで上手くフィットせず終わりました。明日に向けての修正は全部ですね」

「しっかりとスコアを伸ばして、最悪でも予選を通りたい」と臨んだ2日目。だが、松山のプレーは、引き続き、冴えを見せるまでには至らない。

NEXT

∧

∨

5番で5mのバーディーパットを沈めて、スコアを縮めにかかったが、続く6番ではグリーン左ラフからのロブショットで、ウェッジのヘッドがボールの下をくぐって、大きくショート。カラーからの5.5mのパーパットも、打ち出してすぐにボールの勢いが無くなり、2mを残した。これをなんとか沈めたものの、ダブルボギーにもなりそうなピンチだった。続く7番ロングでは、203ヤードの2打目をピン奥2.5mにつけるスーパーショットを放ったが、イーグルトライがカップ左を抜けて、バーディー止まり。煮え切らないパットは、8番での再びのボギーに繋がった。左ラフからの40ヤードの2打目がピン位置までキャリーして、その後も転がり続けてグリーンオーバー。結局、前半9ホールでは1打も稼ぐ事が出来なかった。

「バーディーを取った後にボギーを打って、何してるんでしょうかね!」と、ラウンド後に振り返ったが、この嫌な展開は後半も続いた。11番では左ラフからの126ヤードの2打目を、ほぼOKの位置につけてバーディーとしたが、続く12番では、11mから3パットでボギー。

 それでも15番で、グリーン右手前からの30ヤードの3打目を2mに寄せ、1つスコアを縮めた事で、なんとか予選通過圏内に浮上した。「カットライン上にいるのはスコアボードを見ていて分かっていました。

16番、17番はなかなかバーディーを獲れるホールじゃないですけど、あんなピンチにしなくて良いですよね」との言葉通り厳しい状況を招いたが、なんとか凌ぎ切った。トータル1オーバー、首位から9打差の62位タイで、辛くも予選通過。

「ショットのフィーリングは
ここ何年間か無かった雰囲気」

 スコアは予選カットと決勝進出の狭間を彷徨ったが、松山の表情は案外、明るかった。ショットに手応えがあった。

「自分のフィーリングの中では、こうしたら良くなるなというのは、大分掴めてきています。それは、ここ何年間か無かったような雰囲気です」

 ただ、ショットの好感触だけでは、充分に戦えない。3日目、「課題」と言っていたショートゲーム、とくにアプローチの拙さに、不満が募った。1番で4.5m、2番で7mを沈めて、連続バーディーでムービングデーをスタートさせたが、3番ではグリーン左からの10ヤードのアプローチが4.5mショートし、ボギー。ビッグスコアへの期待を自ら後退させてしまう。

NEXT

∧

∨

5番で3m、8番で5mのチャンスが決められず、前半9ホールではその後、7番で2オンからバーディーを奪ったのみ。

 後半に入っても、ショートゲームのミスが響いた。12番では27ヤードのアプローチがピンの位置までキャリーして4mオーバーし、続く13番では5.5mから3パットで、連続ボギー。

14番で2mを沈め、17番ではグリーン左から5ヤードのアプローチを、ピンを抜いて狙い、チップインを決めたが、フラストレーションは完全には解消しない。

「17番は、この日のミスが帳消しになるほどの難しいアプローチでは無いです。ライも良かった。『入れて下さい』という感じでした。3番なんか、今週を象徴するような下手なアプローチ。ここまで下手とは思わなかったです。10番も、12番もヘンテコなアプローチ…。15番もバンカーからダメです」

 この日は結局2アンダーで、トータル1アンダーの19位タイ。前日から40位以上のジャンプアップを果たしても、課題ばかりが口を突く。

「PWから4番アイアンまでは良い感じなんです。あとは、アプローチ、パターをどうにかしないといけないです。最終日は、アプローチを寄せます!頑張ってアンダーパーを出します」

 最終日、いきなり1番で、そのショートゲームが松山のやる気を削ぎかけた。2打目を5.5mにつけながら、そこから3パットし、「ダメだと思った」と言う。だが5番では、ティーショットを左の林に打ち込みながら、7番アイアンでフックをかけ、左ドッグレッグのホールをショートカットする形でグリーン奥にボールを運び、バーディー。

続く6番でも、1打目を大きく左に曲げ、そこからの38ヤードのアプローチも寄せ切れなかったが、カラーからの左に大きく曲がる8mで起死回生のパットを見せて、喝采を呼んだ。

 それでも7番では4.5m、8番では2.5mが決められず、上昇気流に乗るまでには至らない。だが、その事が逆に松山の後半9ホールを一変させたと言っていい。10番で2.5mを、「パッティングはもう入らないから、言い方は悪いですけど適当に打ったら入っちゃいました。『こういう感じでパターは打つのか』と思いました」という1打で、この日2つ目のバーディー。すると続く11番では、打ってすぐに歩き出したが、3mが沈み、12番でも7mが勢いよくカップに消えて、あれよあれよの3連続バーディーだ。13番でティーショットをピン奥2mにつけながら、4連続を逃し、「その後が続かなかったですね」と笑ったが、14番で2打目のアプローチを1mに寄せ、5つ目のバーディー。

NEXT

∧

∨

16番では、1打目を右のフェアウェイバンカーに入れてボギーを喫したが、ようやく最終日に来て69と、60台をマーク。終わってみれば、首位から5打差で、堂々の11位タイに食い込んだ。

 だが、松山はやっぱり納得が行かない。アプローチの改善が急務であることを訴える。

「ダメですね。昨日、練習したんですけど、コースに出ると上手くいかないです」

 10番ではバーディーとしたが、2.5mにしか寄らなかった。15番では、下りのラインで4mショートさせた。16番のボギーも、75ヤードの3打目を7.5mもオーバーさせた。特に15番は、「イメージ通りの所」に落としながら、「止まることを予想できない自分が悪いです。どういう落ち方か考えて、読んで打たないといけません」と、自分に厳しく当たった。

 ただ、やるべき事がより明確になったという意味では、この一戦も意義深かったと言える。次戦のザ・プレーヤーズ選手権開幕まで3日。そして、次のメジャー、「全米オープン」まで1カ月強。松山の練習量と集中力なら、この短期間の内に大きく進化を見せたとしても、驚きは無い。

NEXT

∧

∨

スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 3 4 4 5 3 5 4 4 5 4 4 3 4 5 4 3 4 72
5
1
3
1
4
1
4
1
4
E
3
E
5
E
4
E
4
E
4
-1
3
-2
3
-3
3
-3
3
-4
5
-4
5
-3
3
-3
4
-3
69
-3
3
-1
2
-2
5
-1
4
-1
5
-1
3
-1
4
-2
4
-2
4
-2
5
-2
4
-2
5
-1
4
E
3
-1
5
-1
4
-1
2
-2
4
-2
70
-2
4
E
3
E
4
E
4
E
4
-1
4
E
4
-1
5
E
4
E
5
E
3
-1
5
E
3
E
4
E
4
-1
4
-1
3
-1
4
-1
71
-1
4
E
4
1
4
1
5
2
5
2
3
2
4
1
5
2
4
2
4
-1
4
-1
4
-1
3
-1
4
-1
5
-1
4
-1
3
-1
5
E
74
2

プレーオフ

優勝者 NO 1
HOLE 18
PAR 4
ジェームズ・ハーン 4
  ロベルト・カストロ 5

リーダーズボード

Pos Name
1 ジェームズ・ハーン
2 ロベルト・カストロ
3 ジャスティン・ローズ
4T フィル・ミケルソン
4T ロリー・マキロイ
4T アンドリュー・ルーペ
4T リッキー・ファウラー
8 ルーカス・グローバー
9T ダニー・リー
9T ファビアン・ゴメス
T11 松山英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-9 F -2 70 71 68 70 279
-9 F -1 71 66 71 71 279
-8 F -1 70 70 69 71 280
-7 F -6 69 70 76 66 281
-7 F -6 73 69 73 66 281
-7 F -1 65 71 74 71 281
-7 F 2 71 68 68 74 281
-6 F -1 71 70 70 71 282
-5 F -5 72 71 73 67 283
-5 F -2 75 69 69 70 283
-4 F -3 74 71 70 69 284

∧

∨

  • LEXUSについて詳しくはこちらLEXUSについて詳しくはこちら
  • LEXUS COLLECTIONLEXUS COLLECTION

松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。

Close