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2016.03.03 - 03.06

WGC キャデラック選手権

4オーバー、35位タイも
「4日間無事完走」の意義は大きい

体調回復に一役買った?
イチローと感激の初体面

 途中棄権となったザ・ホンダ・クラシック2日目から2日後の2月28日、松山英樹に心からの笑顔が見られた。MLBフロリダ・マーリンズのキャンプ地で、イチロー選手と初体面。
「凄かった……。オーラが違いますね。緊張して、まともに目を合わせられなかったです」
 普段からキャッチボールをする姿もよく見られる様に、野球が好きな松山にとっては、何よりの栄養剤となったのではないだろうか。

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 そのおかげかどうかはわからないが、心配された股関節の痛みは、WGCキャデラック選手権に向けて、日に日に良くなっていった。月曜日の2月29日に、「痛みはだいぶマシにはなってきているので、試合に間に合えば良いなという所。出場はまだ分からないです」というコメントが、3月2日の水曜日には、「良くなっていますし、これだったら出来るかなという感じです。痛みはほとんど無い状態」にまで上方修正。練習ラウンドも、火曜日まではウェッジとパターのみを持ってのものだったが、この日は普通に18ホールを回り切った。

「試合に出たい気持ちが強いです。ただ、自分の中では無理はしていない。そこまで回復していると思っています。しっかり準備したいです」

 3月3日の大会初日、スタートの10番ティーグラウンドに姿を見せた松山は、戦うに足る体になってきている事を、自身のプレーでも示してみせた。スタートの10番はボギー発進となったが、12番では、ビッグプレーを見せてスコアを取り戻す。フェアウェイからの250ヤードのセカンドショットをピン左奥2.5mに2オンさせ、ほぼ真っ直ぐのラインを沈めてイーグル。14番では再びボギーとしたが、15番では、ほぼ左ピンハイの2.5mを決め、16番でも110ヤードの2打目をショートサイドの右ピンハイ2.5mにつけて連続バーディー。

2アンダーで折り返しての1番では、バンカー越えの44ヤードのサードショットを2.5mに寄せて、さらにスコアを縮めた。

 その後、スコアが動いたのは4番でのボギーのみで、トータル2アンダーでのフィニッシュとなったが、週の初めの状態を考えれば、アンダーパーで回っての11位タイ発進は、松山にとって望外の初日だったかもしれない。

「手応えは無いですね。求めている所が今はそんなに高くないので、満足は行っていますけど、これがどんどん高くなればストレスも溜まってくると思います。あまり期待せずに、4日間出来る事を前提にやりたいと思います」

 実戦の中でケガの影響があまり見られなかった事が、一番の朗報だろう。

「痛みは無かったです。ちょっと変な感じの所はありましたけど、ゴルフに集中出来る様な形で良かったと思います」

 迎えた2日目。さすがに、今の状態では、初日の様にはなかなか上手く運ばなかった。調整不足がそのまま、スコアボード上に大きな数字となって表れた。しかも、対峙するのは、「ブルーモンスター」の異名を取る、ここトランプナショナルドラール。なかなか、修正も挽回も許してはくれない。

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 2番では、グリーン手前のラフから左打ちを強いられてダブルボギー。続く3番では、左フェアウェイバンカーからの127ヤードの2打目が、グリーン右手前に食い込んでいる池に捕まり、屈辱の連続ダブルボギー。5番でも、グリーン左のバンカーから寄せ切れずにボギーと、負の連鎖が止まらない。6番で3mを沈めて1打返し、天を仰いでホッと息を吐いたが、それはまさに一息つけたに過ぎなかった。9番では、ティーショットでわずかにシャンクしたのか、ボールが右に飛び出し、池に消え、10番では1.5mから3パットを喫し、この日2回目の連続ダブルボギー。この時点で、この日8オーバーを数えていたが、さらにプラス表示は増えていった。11番では2打目を大きくグリーン左に外し、12番でも80ヤードの3打目が寄らずに3パットを喫して、連続ボギー。

 16番で85ヤードの2打目を2.5mにつけてバーディーを奪い、なんとか1日で10オーバーの2桁は免れたが、この日一気に9打を吐き出して、PGAツアーで自身ワーストとなる「81」。トップと17打離れての60位タイは、さすがに現状では仕方がないと理解しつつも、松山にやや引きつった苦笑いを浮かべさせた。

「体調は全然良いんですけど、ゴルフの方が上手く出来なかったですね。こういうコースだと、自分のしっかりしたものを出さないと、こういう結果になるというのは薄々分かっていましたが、なかなか修正しようと思っても、上手くし切れなかったです」

 13番以降の6ホールはボギーを叩かず、「少しショットが良くなってきた」とは言うものの、なぜ良くなったかは「ちょっと分からない」と言う。

「悪いものは悪いと受け止める。残り2日間あるので、少しでも良いプレーを出来るように頑張りたいと思います」

2日目の「後悔していない」が
「悔しい」に変わった最終日

 日本は現在、寒い日と暖かい日が交互に来て、冬から春に向かっている所だが、ケガからの復調途上にある松山のゴルフも、それに似ているのかもしれない。松山のプレーはいったん2日目で下降したものの、3日目には初日を上回る内容を見せた。

「明日の朝、練習して確かめたいと思います」と言っていた、前日終盤にプレーが上向き始めた理由は結局、「あんまり、掴んではいないんですけど」と断りを入れたが、この日のショットは序盤からキレた。1番で60ヤードの3打目をピン左1mにつけてバーディー発進とすると、6番で6.5mを沈め、7番では178ヤードをベタピンにつけてバーディー。

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8番でも3打目を1.5mに寄せて、前日の連続ダブルボギー2つの鬱憤を晴らすような3連続バーディーを決める。

 後半に入り、「パットがもうちょっと決まってくれれば、もっとスコアが出せたなという感じはあります」と言うように、10番で4m、15番で3mのチャンスを逃すなど、やや失速気味となったが、それでも12番ではグリーン左バンカーからの3打目を1.5mにつけてバーディーとし、ボギーは、2打目にウォーターショットを強いられた18番の1つに抑えた。この日、5バーディー、1ボギーの68。この日わずかに6人しかマーク出来なかった60台で、トータル3オーバー、41位タイにまで自身の位置を引き上げた。

「昨日の今日で、よく戻してこられたなと思います。そんなに望めないですよね。昨日までよりはショットが良くなった。ちょっとした事で、これだけ変わるんだなと」

 トップとは15打差という事で優勝争いは望めないが、今はとにかく、より良いプレーを出来るようにする事が大事だ。

「なかなか上位に行く事は難しいと思いますけど、少しでも順位を上げて終われる様に全力を尽くしたいと思います」

 出場も危ぶまれた大会ながら、無事迎える事が出来た最終日。「相変わらず、良い所もあれば悪い所も出て、という感じでした」と振り返るように、結果から見れば、現在の松山をもっとも象徴する1日だったかもしれない。良い数字と悪い数字が、交互にやってきた。4番では、ティーショットがシャンクして右の池にボールが吸い込まれ、トリプルボギーを叩いたが、続く5番では140ヤードの2打目がピンに重なり、奥3mにつけてバーディー。7番でも167ヤードの2打目が池につかまってダブルボギーも、9番ではティーショットがグリーンを転がってピン奥3.5m。2つ目のバーディーを返した。

 後半では、12番で3.5mを沈めてバーディーが先行。続く13番で2mのパーパットが決まらず、ボギーとなったが、短い16番では1オンから2パット、17番では右ラフからの93ヤードを1.5mに寄せて、連続バーディーを奪った。

 前半のトリプルボギーとダブルボギーが響いたものの、終わってみれば、この日、1オーバー。「昨日良くなった部分を2日続けてなかなか出来ない。練習が出来ていない部分もあります。ちゃんと練習したものを持ってこないと、こう風が強いところでは太刀打ち出来ません」と言うが、4日間で最も強い風が吹いたこの日のコンディションなら、及第点と言える。

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何より、「始まる前は不安でしたが、いざ始まれば、体の調子も日に日に良くなった」事で、トータル4オーバー、35位タイとはいえ、しっかり4日間走り切れたことは大きい。

 しかも、2日目の大叩きを、「後悔してないです」と語っていたのが、最終日に、「『悔しい』と終われたのも、体があっての事」と、結果の受け止め方に変化が出てきたこともプラス材料だ。

「自分の軸となるものをしっかりと作れる様に練習したいです。無理をして、またケガをすると元も子もない。まずは無理せず、しっかりと練習もして準備したいです」

 マスターズまで、あと約1カ月。ケガをした時点では不安視もされたが、松山はもう大丈夫だ。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
5 4 4 3 4 4 4 5 3 5 4 5 3 4 3 4 4 4 72
5
E
4
E
4
E
6
3
3
2
4
2
6
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5
4
2
3
5
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3
4
2
4
3
4
3
3
3
3
2
3
1
4
1
73
1
4
-1
4
-1
4
-1
3
-1
4
-1
3
-2
3
-3
4
-4
3
-4
5
-4
4
-4
4
-5
3
-5
4
-5
3
-5
4
-5
4
-5
5
-4
68
-4
5
E
6
2
6
4
3
4
5
5
3
4
4
4
5
4
5
6
7
8
5
9
6
10
3
10
4
10
3
10
3
9
4
9
4
9
81
9
4
-3
4
-3
4
-3
4
-2
4
-2
4
-2
4
-2
5
-2
3
-2
6
1
4
1
3
-1
3
-1
5
E
2
-1
3
-2
4
-2
4
-2
70
-2

リーダーズボード

Pos Name
1 アダム・スコット
2 バッバ・ワトソン
3T ダニー・ウィレット
3T ロリー・マキロイ
5 フィル・ミケルソン
6 ジミー・ウォーカー
7 ポール・ケーシー
8T リッキー・ファウラー
8T スマイリー・カウフマン
10 ハリス・イングリッシュ
35T 松山 英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-12 F -3 68 66 73 69 276
-11 F -4 69 69 71 68 277
-10 F -3 68 69 72 69 278
-10 F 2 71 65 68 74 278
-9 F -2 67 72 70 70 279
-8 F -6 69 72 73 66 280
-6 F -4 71 68 75 68 282
-5 F -1 70 71 71 71 283
-5 F -1 71 70 71 71 283
-4 F E 71 70 71 72 284
4 F 1 70 81 68 73 292

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。

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