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2015.02.19 - 02.22

ノーザントラストオープン

6打差からあと1打まで迫った
「最高の形」でのフィニッシュ

「全然苦しくないですよ。
苦しく見えますか?」

 スポーツ選手は皆、「自信」という言葉をよく口にし、その重要性を語る。ただ、外から見ている者には、それがどのようなものなのか、中々実体を知る事は難しい。
 松山英樹の場合は、どうだろうか。ノーザントラストオープン開幕前、テレビ局向けのインタビューで、その一端が窺い知れる話を松山がしている。
「練習で良い状態の時のあるポイント、試合になっても崩れないポイントを見つけられたら優勝出来るのかなと。

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そこが中々見つけられないですし、早く見つけて、練習して、初日、2日目、3日目と良くなってきたら、優勝のチャンスはあるのかなと思います」
 これさえ一つ守っていれば、いいスイング、いいパッティングができるといった、何か法則や答えのようなもの。それが「ポイント」の意味する所だろうか。だが、松山自身よく言うフレーズに、「練習で出来ても、試合で出来なければ意味がない」というものもある。練習で「ポイント」を見つけ、それが試合に入っても間違いないと思えた時、初めて優勝争いが出来る。コメント後半部分は、こういう事なのだろう。
「自信を持って試合に臨めていない」と優勝を逃した理由を語った2戦前のウェイストマネジメント・フェニックスオープン。続く、今季初の予選カットとなったファーマーズインシュランスオープンでは、「ヒュンダイの時も、先週も、最終日に良いプレーが出来ていないから、次の週にこういうプレーになるんです」とも言った。気付けば、大一番マスターズまでもう2カ月もない。「ポイント」を早く手に入れるためにも、今週からの連戦は重要だ。
 ただ、こう書くと辛い状況のようにも見えるが、本人はそうでもないらしい。第1ラウンド前日、「掴んだ所があれば、終わってないです。もっと練習してますよ」と語りながら、続けて、「全然苦しくないですよ。苦しく見えますか?」と言うから頼もしい。

「練習で同じ動きをやろうしても、中々出来なかったりします。ちょっとしたきっかけで、そのまま出来るようになるかもしれません。試合で出来ることもあります」
 迎えた初日、結果を見れば1アンダーでトップから4打差の17位タイで、上々の滑り出しに見えたが、やはり「掴む」ことは簡単な事ではない。松山の言葉は手厳しい。
「何も良くなかったですね。1番は良いショット、良いパットが打てて良かったが、他のホールは自分が納得したショットはなかった。これが今の調子かなと思います。ドライバーが良くなかったし、フェアウェイに行っても、セカンドが左にも右にも出ています」
 スタートの10番でバーディーとしたが、11番でアプローチが寄らず、14番ではバンカーでいわゆる目玉になって、2つのボギー。それを一気に取り返したのが、1番のイーグルだった。6番アイアンで199ヤードのセカンドをピン奥7mに乗せて、下りのラインを見事に決めた。しかし、自分を褒めたのはこの1ホールだけ。

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3番で2m、8番で1.5mを決めても、6番で3パット、9番でもアプローチが寄らずボギーでは、致し方ない。特に9番。「終わっていますよ、本当。8番アイアンでどこに打っているんだという感じです。光明はあまりないですね。あったら、最後のセカンドもピシっと行っています」と、フェアウェイの絶好の場所からグリーン左手前に外したショットに、到底納得が行かない。
 2日目も、状況はあまり変わらなかった。この日1オーバーで、トータルイーブンパー。難コースのリビエラカントリークラブだけに、26位タイで悠々と予選は通過したが、「そういう内容でも予選を通れたのは良かったです」と、評価したのは結果だけ。1番では2オン、10番では左の木の陰から8番アイアンで転がし、グリーンの傾斜で大きく左に曲がってピンそば30cmにつけ、喝采を浴びたが、「1番、10番はバーディーを取れていますけど、そこしかないですね。10番はマグレですよ」と、にべもない。8番、9番でフェアウェイからのセカンドがグリーンを捉えられず連続ボギーを打ち、14番でもグリーン手前のバンカーに入れて、計3つのボギー。
「ショットが良くなりそうで良くならなかったですね。昨日のラウンド後の練習で掴んだものがありそうだったんですが、なくなりましたね、今日のラウンドで」

 

「もう少し練習して掴めれば
もっと高いレベルでプレーできる」

 そうは言いつつ、手がかりのようなものはあったのかもしれない。決勝ラウンドに入り、松山のプレーは変化し始める。3日目のスタート1番できっちりバーディーとし、3番2.5m、9番で4.5mと、入れたい距離を決め、フロントナインで3つスコアを縮める。
「前半は良いパットが入りましたし、後半も悪くはなかったんですけどね。昨日、一昨日より、ストローク自体は良くなったと思います。ショットは最初からあまり良くないですけど、フェアウェイにも行っていたし、チャンスも多くありました」
 後半に入り、11番でもバーディーを奪ったが、12番でグリーン右のラフに外し、13番では3パット、14番でもグリーン右のラフに外して、3ボギー。しかし、これに対する言葉にも、前の2日間とは違うものを感じさせる。
「スコアを伸ばしてきて、その欲が……。良い場所から打っているからもっと伸ばしたいという気持ちが入って、ミスショットが出てしまいました。

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スコアを伸ばしたいのはいつもですが、調子が悪い分、ああいうミスショットが多くなる。自分のミスする方向を考えて打たなければいけないのに、バーディーを取りたいという欲が出たと思いますね」
 調子の悪さをまた指摘するが、「欲」が出るのは、いける感触が松山の中にあったからに他ならない。幸い、トップからはそれでも7打差の1アンダー、19位タイ。
「パッティングが良くなってきているので、チャンスを多く作れれば、ビッグスコアも出せるのかなと思います。優勝は無理でも、それに近いくらいの順位で終わりたいです」
 そうは言いながら、松山は決して諦めていた訳ではなかった。「優勝争いをするためには今日6アンダー、7アンダーが必要と分かっていました。トップが通算7アンダー、8アンダーを行ったり来たりしていたので、ちょっと頑張れば"ある"かなと思ったんですけど……」と最終日を振り返ったように、可能性を信じて攻め続けた。バーディー発進とした1番は、4日間で計5打を稼いだ事になった。6番では6.5m、7番ではセカンドを右ピンハイ1.5mにつけて連続バーディー。8番ではアプローチが寄らずボギーとするも、前半を2アンダーで折り返す。後半もスコアを縮めた。11番ではアプローチを2mに寄せてバーディー。

14番は苦手意識があるのか、4日間連続ボギーを喫したが、17番ではグリーンの広い左サイドをセカンドで捉え、2パットのバーディーとし、18番では158ヤードのセカンドがカップを掠め、60cmにつける一打。スタジアム状の18番グリーン周りに詰めかけたギャラリーを大いに沸かせる。
 終わってみれば、プレーオフ進出に1打足りない5アンダー4位タイ。もし、「8番と14番だけ、やり直したい感じ」と振り返った2ホールが1打でも良ければ、または18番セカンドがそのままカップに吸い込まれていたら、「無理」と言っていた優勝もあり得た。
「調子はあまり変わらずで、ミスの範囲は大きいですけど、少しずつ狭まっているのは良いかなと思います。初日に比べればミスの内容が変わってきました」と、掴んだものがあったとまでは松山も言わないが、確実に前進を果たした4日間だった事は間違いない。
「今週はダブルボギーを打っていません。ミスの傷口を拡げないようにする事が、こういう難しいコースだと大事になってきます。そういう意味ではすごく頑張れた」

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 フェニックスでは出来なかった事が、ここで出来た事も大きい。もちろん、優勝争いの真っ只中ではなかったが、それでも、大きく前を見据える材料にはなる。
「こういうふうに、ファイナルラウンドで伸ばせるように続けていく事が大事かなと。最高の形で終われたので、また練習していきたいです。もう少し練習して何か掴むものがあれば、もっと高いレベルでプレーできると思います」
 PGAツアーは西から東へと移動し、暦は3月に。勝負の春が刻々と近づき、争いは、一層厳しさを増していく。大輪の花を咲かせるための、松山の自らとの戦いも佳境を迎える。

 

 

 

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
5 4 4 3 4 3 4 4 4 4 5 4 4 3 4 3 5 4 71
4
-1
4
-1
4
-1
3
-1
4
-1
2
-2
3
-3
5
-2
4
-2
4
-2
4
-3
4
-3
4
-3
4
-2
4
-2
3
-2
4
-3
3
-4
67
-4
4
-1
4
-1
3
-2
3
-2
4
-2
3
-2
4
-2
4
-2
3
-3
4
-3
4
-4
5
-3
5
-2
4
-1
4
-1
3
-1
5
-1
4
-1
70
-1
4
-1
4
-1
4
-1
3
-1
4
-1
3
-1
4
-1
5
E
5
1
3
E
5
E
4
E
4
E
4
1
4
1
3
1
5
1
4
1
72
1
3
-1
4
-1
3
-2
3
-2
4
-2
4
-1
4
-1
3
-2
5
-1
3
-1
6
E
4
E
4
E
4
1
4
1
3
1
5
1
4
1
70
-1

プレーオフ

優勝者 NO 1 2 3
HOLE 18 10 14
PAR 4 4 3
ジェイムス ハーン 4 3 2
  ポール ケイシー 4 4 --
  ダスティン ジョンソン 4 3 --

リーダーズボード

Pos Name
1 ジェイムス ハーン
2T ポール ケイシー
3 ダスティン ジョンソン
4T 松山 英樹
4T キーガン ブラッドリー
4T ジョーダン スピース
4T セルヒオ ガルシア
8T カイル リーファース
8T レティーフ グーセン
8T グラハム デラート
8T 裵 相文
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-6 F -2 66 74 69 69 278
-6 F -3 70 69 71 68 278
-6 F -2 70 72 67 69 278
-5 F -4 70 72 70 67 279
-5 F -3 73 68 70 68 279
-5 F -1 69 70 70 70 279
-5 F E 71 69 68 71 279
-4 F -4 72 70 71 67 280
-4 F 4 66 70 69 75 280
-4 F 2 70 67 70 73 280
-4 F 1 71 71 66 72 280

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。

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