TOUR RESULTTOUR RESULT

2014.10.09 - 10.12

フライズ・ドットコム・オープン

惜しくもあり楽しみにもなった
3位タイのシーズンスタート

「頭の中がリセットされた。
休むことの大事さが分かった」

「シーズンの区切りとは思っていない」と語った、2013-2014年シーズン最終戦、ツアーチャンピオンシップ最終日から3週間。PGAツアー新シーズン開幕戦、フライズドットコムオープンの週を迎えても、松山英樹の言葉は同じようなものだった。
「オフという気持ちはなかった。どの選手も新しいシーズンとか、あまり考えてなさそう。そこにこだわってやっても意味がないと思うので、一戦一戦大事にしていけばいいと思う」と言いつつ、この試合に向けての準備には、シーズン初戦らしさが見て取れた。

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アイアンを昨シーズン序盤に使っていたモデルに変更し、さらに3番アイアンを抜いて4番アイアンからというセッティングを採用。1本減った分、ウェッジを3本から4本に増やした。
 また、スイングのイメージを少し変えたことも、2日目終了後に明かした。
「簡単に言うと、横振りから縦振りにした感じ。変えたというより、1年ちょっとやって崩れていた部分がちょっとずつ戻ってきているのかな」
 3バーディー、1ボギー、トータル2アンダーの25位タイでまずまずのスタートを切った初日、松山は「リセット」という単語を使った。
「良いスタートが切れたのは、3週間休んだのが良かったのかなと思います。これまではグリーンに乗っても、ちょっと遠かったらイライラしていた。でも、随分すっきりリラックスして、遠くてもそんなに怒ることなくプレーできたのが良かったと思う。今日回ってみて、3週間休んで一度、頭の中がリセットされたという感じがした。今まで、休んで良くなったと感じたことはなかった。試合に出ても変わらないし、休んでも変わらないだろうと思っていたけれど、思いのほか、休むのが大事なんだなということが分かりました」

 効果は2日目に、さらに発揮された。「いい意味でミスを許せている。パッティングやドライバーがいいこともあるけれど、ミスをしても仕方ないと思えてやれているのはいい」という精神面の安定が、スコアを伸ばす。3番では右奥のピンに対して、スライスをかけたセカンドショットが左ピンハイ1.8mを捉えてバーディー。5番パー5では、グリーン右サイドのバンカーから、OKバーディーの距離にピタリ。前半最後の9番パー5も、グリーン右奥ラフから左サイドのピンに転がして1mほどに寄せてバーディー。後半も、前半と同様にスコアを一度も落とすことなく、バーディーを重ねる。11番パー3では12mのパットを強めに打ってカップを捉えると、16番パー5ではフェアウェイ右サイドから2オンに成功。楽々タップインを決める。この日5バーディー、ノーボギーのトータル7アンダーは、トップに3打差の単独7位。開幕前日には、「初戦で予選落ちになるとさみしいので、予選は通りたい」と控えめなコメントだったが、堂々トップ10内での決勝ラウンド進出だ。
 しかし、好調な滑り出しを見せて、さらに試合中は「ミスを許せている」と言いながらも、自らの現状に対する厳しい見方は、これまでの松山と何ら変わらない。

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「まだ、いくら良いと言っても半信半疑。徐々に良くなっていくことを祈りたい。優勝争いをして良いプレーをできるのが一番いいので、決勝2日間はそれを試せるラウンドだと思う。クラブを変えて1週間だし、スイングを変えて1週間も経っていない。そんな状況で、たった2日で自分の半信半疑が一気に減ることはない。これがずっと3、4、5試合と続けて同じように打てるなら、自分の自信になっていくと思う」

「少しずつ光が見えてきた」
掴みつつあるスイングの手応え

3日目、その「半信半疑」がプレーに表れる。前半は、「何カ所が良いパットが入ってくれた」おかげもあり、7番までに4つのバーディーを奪って、一気に上位を覗う勢いを見せたが、8番で約2mのパットを外してボギー。

後半も、出だしの10番でピンにラインの出たショットを放って手前1.5mからバーディーを奪い、14番ではセカンドショットで4m強につけたパットを沈め、トップがスコアを落としたことで首位に並ぶ場面もあったが、その後のさらなるラッシュが出ない。

とくに上がり3ホールは、パー5、距離の短いパー4、そしてパー5とチャンスが続くだけに、スコアを伸ばしてホールアウトしたいところだが、松山は逆にスコアを落としてしまう。16番では約5mの右に切れるバーディーパットを左に外すと、17、18番では、「昨日までと比べてダメだった」というティーショットが響く。1オンを狙えた17番では、ドライバーで打ったボールが左に飛び出し、グリーン左手前のセコイア杉の林の後ろに着地。18番では、ティーショットが右サイドのフェアウェイバンカーに入り、その後もラフを渡り歩く。「バタバタしてしまった。パーで抑えなければいけないところをボギーにしてしまって、勿体無かった」というこの2つのボギーで、トータル10アンダー、首位とは6打離された7位タイで最終日に向かうことになった。
「最初からティーショットがフェアウェイに行かなかったし、前半も良かったという感じではなかった。ドライバーがダメな分、アイアンは良くなった。後半もアイアンは悪くなかったし、ティーショットをミスしたところでボギーにしている。リカバリーがうまく出来なかった感じです。」
 ただ、それでも精神面の平穏さはそれほど変わらなかったと言う。

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「あまり波が立つことはなかった。最後の2ホールはとんでもないショットが出たので、さすがにイライラは出たけれど、そこも昨シーズン終わりみたいに、頭に血が上ることなくできた。優勝争いは、ちょっとトップと差が開いてしまったし、この内容では難しいかもしれないけれど、初日、2日目のプレーができれば、チャンスはあると思う。上位も伸びてはこないと思うので、5アンダー、6アンダーを出していきたいと思います」
 迎えた最終日。言葉通りに松山は、前半から猛チャージに向けてチャンスを作り続けた。3番3.4m、4番5.5m、5番1.2m、9番2.1m、10番4.3mと、11番までに5m以内につけたホールは5つを数えた。しかしパットが、いずれもわずかにカップを捉えない。
 12番では、セカンドショットをバックスピンで戻して1.2mにつけ、ようやくこの日初バーディー。しかし、直後の13番で2.1mを逃しては、乗れたはずの波も凪いでしまう。16番パー5では1.2mのバーディーパットが決まらず、17、18番でようやく連続バーディーを奪ったが、このときすでに松山は、トップを捉えられる場所にはいなかった。

 しかし、それでも強気の言葉を残せるのが、松山の頼もしさであり、松山の真骨頂だ。
「パッティングは入っていないけど、そんなに悪いとは思わない。パットを外し続けても3アンダー、4アンダーくらいで回れるショットがあればと思う。13番から16番で2個くらい取って、最後のイーグルパットが入っていれば優勝のチャンスがあった」
 もちろん、3位タイという昨年と同じ順位での上々のシーズンスタートに加えて、ある程度ショットに目処が立ってきた手応えもあるからこそのコメントだろう。
「ショットはバラけた部分もありましたが、良い感じになってきているので、あとはパットが入るのを待つだけかなと。少しずつ光が見えてきた。もうちょっと練習して良い手応えを掴めれば、もう少し上位との差を詰めてプレーができると思う。コースが変われば、気持ちも変わってくる。そこでどういうスイングができるか、楽しみです」
 次週は、昨年、練習ラウンドをしながらも体調不良で戦えなかった大会。そしてそこから、ゴルフ以前に自分の体と向き合わなければいけない苦しい日々が始まった。しかし、今年は違う。体は何の問題もない。心も技も充実しつつある。昨年とは正反対の、松山にとっても観る側にとっても「楽しみ」な日々の始まりである。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 3 4 4 5 4 3 4 5 4 3 4 4 4 3 5 4 5 72
4
E
3
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4
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4
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5
E
5
1
3
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1
5
1
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1
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1
3
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4
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4
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3
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5
E
3
-1
4
-2
70
-2
3
-1
3
-1
3
-2
4
-2
4
-3
4
-3
2
-4
5
-3
5
-3
3
-4
3
-4
4
-4
4
-4
3
-5
3
-5
5
-5
5
-4
6
-3
69
-3
4
E
3
E
3
-1
4
-1
4
-2
4
-2
3
-2
4
-2
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2
-4
4
-4
4
-4
4
-4
3
-4
4
-5
4
-5
5
-5
67
-5
4
-1
3
-1
4
-1
4
-1
5
-1
4
-1
3
-1
4
-1
4
-2
4
E
3
E
5
1
4
1
4
1
3
1
5
1
3
E
4
-1
70
-2

リーダーズボード

Pos Name
1 裵 相文
2 スティーブン ボウディッチ
3T ブライス モルダー
3T 松山 英樹
3T レティーフ グーセン
3T ハンター メイハン
3T マーティン レアード
8T ハドソン スワフォード
8T ロバート アレンビー
8T ジョン カラン
8T ブルックス コエプカ
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-15 F 1 66 69 65 73 273
-13 F -5 73 68 67 67 275
-12 F -4 70 69 69 68 276
-12 F -2 70 67 69 70 276
-12 F -2 69 71 66 70 276
-12 F -2 70 68 68 70 276
-12 F -1 67 67 71 71 276
-11 F -5 70 69 71 67 277
-11 F -2 70 71 66 70 277
-11 F -2 68 72 67 70 277
-11 F E 68 70 67 72 277

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。

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