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2014.04.10 - 04.13

マスターズ・トーナメント

「悔しさ」が彼を
さらに大きくする

3度目のオーガスタで
味わった「初」の試練

 可能性が「0」になるまで決して諦めない気持ちが表れていた。トータル6オーバーで迎えた第2ラウンド18番ホールのセカンドショット。「4オーバーならチャンスはあると思ってプレーしていた」という言葉通り、ピン右奥の傾斜を利用してボールを戻し、直接カップに放り込んでやるつもりだったのだろう。

 放たれたボールは狙いよりも右に飛び出し、グリーン右サイドのバンカーへと吸い込まれた。

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フェアウェイではあるものの、ラフに寄りかかるように止まっていたボールのライが影響したのか、それともほかに何か要因があったのか。ボールの行方はいつだって無情だ。この瞬間、松山英樹の2014年マスターズは事実上終わった。プロ転向後のUSPGAツアー16試合で、途中棄権を別にして、初の予選落ちという結果だった。

 初日の躓きが、あまりにも痛かった。ティーショットのフェアウェイキープ率が100%であっても、アプローチ、そして松山独特のゆったりとしたリズムから繰り出される得意のパットが決まらなければ、メジャーで結果を残すことはできない。出だしの1番で2打目をグリーン右に外してパーオンを逃がし、アプローチも2メートルオーバーさせてボギースタートとなると、続く2番パー5では2オンを果たしながら長いファーストパットを寄せられず3パットのパー。気持ち的には、連続ボギーという感覚だったかもしれない。3番でバーディーを奪ってスコアをイーブンに戻したが、この日の松山のゴルフは、このあともオーガスタとマッチしようとはしなかった。6番でまたしても3パットのボギー。そして、8番パー5ではセカンドショットをグリーン手前まで運びながら、アプローチは寄らず、10メートルのバーディートライから、今度はまさかの4パット。

どうやってもかみ合わないゴルフで、結局、このあとの9番ホールからの10ホールでは6つのボギーを献上し、終わってみれば2バーディー、8ボギー、1ダブルボギーの8オーバー、90位タイ。松山は、「途中で修正できなかったのが残念」と言うしかなかった。

 2日目は予選突破のためにビッグスコアを目指した。しかし、「昨日より良くなかった」というショットが出端をくじいた。2番パー5、ティーショットが今回のマスターズで初めてフェアウェイを外れ、左の林へと曲げて、ダブルボギー。予選カットラインが遠のいていく。

 それでも松山はマスターズの週末を戦うべく、前を向いた。5番と8番でバーディーを奪って、フロントナインのうちにこの日のスコアをイーブンに戻すと、バックナインの最初の10番でボギーにするも、13番パー5と15番パー5で2オンに成功し、ともにバーディー。続く16番パー3でも、ティーショットをグリーン右奥の傾斜を使って左奥のピンに寄せてバーディーを奪い、13番から16番の4ホールでトータル9オーバーから6オーバーへと縮めるラッシュを見せた。

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 だが、残り2ホールでカットライン4オーバーへは、あと2打。舞台がオーガスタでは、その2打はやはり遠かった。17番パー4では、6メートルのバーディーパットが決まらず、18番ではバンカーからの3打目も寄らず、ボギー。松山の3度目のマスターズは、2日間トータルで通算7オーバー、68位タイとなり、初めて2日間でオーガスタを去ることとなった。

試合勘の不足も「関係ないと思います」

 前日の「80」というスコアから9打縮めてみせたこの日の松山に対し、「意地を見せた」と好意的に報じてくれる日本のメディアもあった。だが、マスターズ開幕前の公式会見で、「優勝を目指してがんばりたい」と、静かにながらもはっきり言ってみせた松山にとって、いくらスコアがアンダーでも、どれだけ予選突破に可能性を感じさせたとしても、そこには大きな意義を見出せない。

「予選落ちしたら、悔しい以外にない。自分の中でやってきたことが結果につながらなかったけど、準備がダメだとも思わないし、そう思いたくもない」

 3月上旬の世界選手権「キャデラック選手権」から約1カ月開いたスケジュールに、試合勘の不足を問う声もあった。しかし、以前から、「タイガー・ウッズも、いきなり出てきて優勝したりするでしょう?」と語っていた松山だけに、きっぱりと、「関係ないと思います」と言い切った。いつでも彼は、言い訳めいたことを口にしない。したところで、得るものは何もないからだ。

 ちょうど2年前、27位タイから翌年の出場権(当時は16位以上)を目指して最終日をスタートし、「80」をたたいて悔し涙にくれた。その涙から1年後の2013年シーズンは、プロ転向初年度での日本ツアー賞金王、全米オープンと全英オープンでのトップ10、USPGAツアーのシード権獲得という、驚異的な成績を収めた。

 今回は涙こそないが、胸に焼き付けた思いは、2年前に勝るとも劣らないはずだ。それを糧にしたとき、彼はわれわれにどんな世界を見せてくれるだろうか。この悔しさが、松山をさらに大きくすることを期待せずにはいられない。

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スコアボード

HOLE
Par
ROUND4
ROUND3
ROUND2
ROUND1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 T
4 5 4 3 4 3 4 5 4 4 4 3 5 4 5 3 4 4 72
-- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- --
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4
E
7
2
4
2
3
2
3
1
3
1
4
1
4
E
4
E
5
1
4
1
3
1
4
E
4
E
4
-1
2
-2
4
-2
5
-1
71
5
1
5
1
3
E
3
E
4
E
4
1
4
1
7
3
5
4
5
5
4
5
4
6
4
5
5
6
5
6
3
6
5
7
5
8
80

リーダーズボード

Pos Name
1 バッバ・ワトソン
2T ヨナス・ブリクスト
2T ジョーダン・スピース
4 ミゲル・アンヘル・ヒメネス
5T リッキー・ファウラー
5T マット・クーチャー
7 リー・ウェストウッド
8T ベルンハルト・ランガー
8T ロリー・マキロイ
8T ジミー・ウォーカー
8T ジョン・センデン
8T ケビン・スタドラー
8T トーマス・ビヨン
CUT 松山英樹
Total Thru Round R1 R2 R3 R4 Strokes
-8 F -3 69 68 74 69 280
-5 F -1 70 71 71 71 283
-5 F E 71 70 70 72 283
-4 F -1 71 76 66 71 284
-2 F 1 71 75 67 73 286
-2 F 2 73 71 68 74 286
-1 F 1 73 71 70 73 287
E F -3 72 74 73 69 288
E F -3 71 77 71 69 288
E F -2 70 72 76 70 288
E F 1 72 68 75 73 288
E F 1 70 73 72 73 288
E F 2 73 68 73 74 288
-- -- -- 80 71 -- -- 151

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松山英樹は2014年1月よりLEXUSの所属となりました。

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